ハオルチアにぴったりな植木鉢5選!基本の植えかえ方法も

人気急上昇!ハオルチア、はじめませんか

プリッとした葉、透明感のあるカラダ。
ムチムチとした可愛らしい姿で今、もっとも注目を集める多肉植物、ハオルチア。
バラを彷彿とさせるロゼット型が美しいエケベリアや寄せ植えが楽しめるセダムの人気が落ち着きを見せる中、小さな宝石に例えられる心くすぐる姿で人気はますます高まるばかりです。
繊細そうな見た目から育ててみたいけど難しそうと、まだはじめていない方も多いのではないでしょうか?
ハオルチアはコレクションしたくなるほどバリエーションが豊富で、しかも育てやすい植物です。
その栽培方法に難しいことは一切ありません。
この記事ではこれからハオルチアを楽しみたい方へ、ハオルチアの特徴やハオルチアを育てるときのポイント、ハオルチアにぴったりな植木鉢を厳選してご紹介します。

ハオルチアってどんな植物?

ハオルチアとは

ハオルチアは、ほぼ南アフリカ共和国にのみ自生する小型の多肉植物で、原種は70種とも500種ともいわれています。
ひとつ山を越えると全く形状の違う種類がみられるなど、日々新しい品種が見つかるだけでなく、学術的にもどこで線引きするか定まっていない未知の植物なのです。

ハオルチアの特徴

ハオルチアは多肉植物の中では春秋型に分類され、気候のよい春と秋に生育し、夏と冬はほぼ休眠するライフサイクルをおくっています。
多くの種類は傾斜地や木の下、岩のすき間などに隠れて、カラダの大部分を地中に潜り込ませ、葉の先にある「窓」だけを地表に出して光を取り込んでいます。
これは植物の進化した姿で、植物学的には最先端。
動物たちに見つからず、しかもレンズ構造によって、少ない光を効率的にエネルギーに変えて生きています。
花の咲く時期は品種によって異なりますが、年に一回小さな花を咲かせます。
花は少し地味目ですが、花穂は30cm以上にもなります。
これはハエに花粉を運んでもらうためで、小さなハオルチアが花穂を空高く伸ばす姿は思わず応援したくなる、微笑ましい光景です。
ハオルチアの弱い光で育つという特徴は、年間を通して室内でも育てられることにもつながり、ハオルチアの人気を押し上げる要因の一つになっています。

ハオルチアの品種

ハオルチアは葉の質感によって「軟葉系」」「硬葉系」の2タイプに分けられます。

⬛ 軟葉系

透明な「窓」をもつものが代表で、葉の表皮の厚さによってさらに「薄皮系」「厚皮系」「粗皮系」の3つに分類されます。
窓から取り込んだ光が透明感のあるボディを映し出す、ぷっくりした葉をもつ「薄皮系」は一番人気の系統です。
オプツーサが交配親に使われることが多く、近年はその優良種同士の交配によって、美しい品種がたくさん誕生し、素人では区別がつかないほど細分化しています。
葉が厚くつるつるとした「厚皮系」は、上面にだけ窓がある系統で、窓にある線模様を観賞する万象や玉扇といった品種はいま中国で大ブーム。
春蘭などに見られる植物のもつ趣に美を求める文化と通じるものがあるのでしょうか、破格な値段がつくこともしばしばです。
実は日本もこの系統からハオルチア人気がスタートした歴史があります。
「粗皮系」はほとんど窓のないざらざらとした表皮をもつ原始的なグループで、マニアに珍重されるグループです。

⬛ 硬葉系

この仲間は一般的に葉が硬いと表現されますが、花茎が硬いという基準の方が正確に特徴をとらえているようです。
硬葉系の大半は窓がないのであまり人気が高いとは言えませんがとても丈夫で育てやすく、色のコントラストが明瞭な品種が多数あるので、寄せ植えの彩としてもとてもきれいです。
アロエの近親種であることを感じさせるそっくりな個体も小さくて柔らく、色つやの素晴らしいボディはハオルチアならでは。
軟葉系よりは強めの光でも育ちますが、アロエのような強光線では葉焼けするので、いずれの系統も柔らかな光で管理しましょう。

初心者必見!ハオルチアの正しい育て方

ハオルチアを育苗家なみに綺麗に育てている人の育て方を見ると、ハオルチアの好きな環境に合わせるためにたゆまぬ努力が見て取れます。
緩やかな光と風、適度な空中湿度を維持するための扇風機や光を遮るためのネット、LEDライトを駆使してハオルシアに気に入ってもらうための工夫をしています。
もちろん、ハオルチアはそんなマニアの方たちにも追求しただけ答えてくれる尽きることのない魅力的な植物ですが、品種を選んでポイントさえ押さえれば、これから多肉植物をはじめたい人にとっても難しい植物ではありません。
多肉植物を一年中室内で育てているとだんだん元気がなくなり枯れてしまうことが多い中、ハオルチアだけは変わらずに元気という声もよく耳にします。
ハオルチアは光を求めて場所を移動しなければならない一般的な多肉植物と違って、気に入った同じ環境の中でゆっくりと過ごしたい植物なのです。

ハオルチアの選び方

はじめてのハオルチアを選ぶときは、なるべく入荷したての苗を選ぶことが大切です。
ハオルチアはガーデンセンターや花屋だけでなく、いまは雑貨店などでも買うことができます。
光量の少ない場所でも育つハオルチアですが、店内の照明だけでは暗すぎます。
また、長い時間風に当たることができず過湿状態が続いたり、極度の乾燥によって株が弱っている場合もあるので注意します。
軟葉系の種類では、葉にツヤと張りがあり、きれいな放射状になった株を選びます。下葉がしぼんでいるものや色つやが悪いものは避けましょう。
硬葉系の種類は軟葉系に比べ、総じて丈夫な品種が多いです。アロエのような先のとがった葉が特徴ですので、葉に厚みがあるかっちりとした株を選ぶことがポイントです。
強い日差しに当たって葉先が枯れている株は、枯れこみが進む場合がありますので避けた方が無難です。
白いドット柄や斑の入った品種では、くっきりとしたコントラストのあるものがおすすめ。
ぼやけているものや葉がふわっと開いたものは避け、一枚一枚しっかりとした厚みがあるしまった株を選びましょう。

ハオルチアの植え方

土と鉢を準備します。
鉢は素材よりも大きさが大切です。
大きすぎると過湿の原因になりますので、植わっていたポットの一回り大きな鉢を使いましょう。
サボテン・多肉植物の土を使うと手軽に植えつけできます。
ハオルチアの根はゴボウ根。太くしっかりした根は残し、ピンセットを使って茶色くふかふかした古い根や枯れた下葉を整理してから植えつけます。
植え替えの適期は、成長期の3月下旬~6月中旬と9月中旬~10月中旬までです。

後半の記事で、植え替えの手順を分かりやすく解説します。

ハオルチアの置き場所

風通しのよい緩やかに日の当たる場所を好みます。
一般的に多肉植物は強い日差しを好むものが多いですが、ハオルチアはそんな中にあって強光線が苦手な耐陰植物に分類される種類です。
年間を通して室内でも育てられ、カーテン越しの光や明るいリビングでも育てることができますが、暗い室内では徒長して型が崩れたり、強い光ではすぐに葉焼けをおこす繊細さも持っています。
木漏れ日程度の明るさで管理しましょう。
また、環境の変化にはあまり強くないので、同じ場所で管理することもポイントのひとつ。
もちろん春から秋には外で育てることも可能です。
目指すは半日なたのやわらかな光。ベランダなどでも条件が合えば上手に育てることができます。
室外で育てる場合も木漏れ日程度に光は必要です。
夏は強光線には当てないように強めに遮光するか風通しのよい日陰に移し、5℃以下になったら室内に取り込みましょう。

ハオルチアの水やり

多肉植物の中では水が好きな種類です。
年間を通して水やりします。
夏と冬は休眠に近い状態ですが、室内で管理する場合は緩やかに成長を続けるので、あまり乾かし過ぎはよくありません。
春秋は用土が乾いてからたっぷり、週に一回が目安です。
夏は断水しない程度(環境が良い場所では乾きもよいので、2週間に一回程度でも可)、生長がゆっくりな冬は月に一回程度と少なめに与えます。
たまに霧を吹くなどして空中湿度をあげると、好みの環境に近づきます。

ハオルチアの肥料

あまり肥料は必要ありませんが生長期の4~5月、9~10月には、既定の3倍以上に薄めた液体肥料を与えると生育がよくなります。
植え替えたとき肥料分の入った土を使う場合は、その年は必要ありません。

育て方のポイント

  • 年間を通して、緩やかな光と風に当てて育てましょう。
  • なるべく置き場所は変えずに育てましょう。
  • 水やりは季節によってメリハリよく。

ハオルチア、基本の植え替え方

植え替えは根つきをよくするために生育期に行うのが一般的です。
ハオルチアは春と秋が植え替えの適期です。
生育はゆっくりなので、3年ほどは同じ鉢で育てることができます。

  • [春の植え替え]
    3月に入ると生長を止めていたハオルチアが活動を開始し、植え替えシーズンがはじまります。
    植え替えのほかに、他の季節ではなかなかうまくいかない挿し木や根挿し(切り取られた葉や折れてしまった根から新しい根を出して子株にする)や株分け(親株から出た子株を分離させて育てる)も4月中は成功率が格段にアップ。
    冬のうちに気になっていた株は、チャレンジしてみてください。
  • [秋の植えかえ]
    暑い夏が過ぎ、だんだん涼しくなってくるとハオルチアは生育を再開し、再度植え替えが可能な時期に入ります。
    水を与えても調子が戻らないものは、夏の間に根腐れを起こしてしまった可能性があるので、植え替えを行って傷んだ根や古い葉の整理をしましょう。
    9月下旬から植え替えや株分けができます。

植え替えの手順

  1. 鉢から株を取り出します。
    鉢の胴部を軽くたたくか、プラスチック鉢は押してゆがめると、株が抜けやすくなります。
  2. 先が丸い棒などで、根についた土をすべて落とします。
    根を傷つけないように注意します。
  3. ピンセットを使って、古い根や枯れた下葉を取り除きます。
  4. 鉢底にネットを入れて、鉢底石を薄く敷きます。
  5. サボテン・多肉植物の土を入れます。
  6. なるべく根が伸びるように少しづつ土を入れます。 株を手で支え、ハオルチアの高さと植木鉢の高さを合わせながら作業します。
  7. 割りばしなどで優しく植え込みます。
    根のあいだにもすき間ができないように注意します。
  8. 表面をならします。
    小粒の赤玉土や化粧砂をのせると仕上がりがきれいです。
  9. 底穴から水が出るほど、たっぷり水やりします。
  10. 植え替えをしてから1~2週間は暗い場所で養生します。
    乾かし過ぎないように、水はこまめに与えましょう。

ハオルチアに最適な植木鉢とは

今は100円ショップでも買うことができる多肉植物。
簡単なプラスチック鉢に植えてあることが多く、あまり生育に適さない環境の中で管理された株もあるので、できれば早めに植え替えることをおすすめします。
多肉植物の中には、セダムやアロエのように地域によっては地植えで楽しめるものも少なくありませんが、ハオルチアの場合は、葉先だけを出して体を地面に潜らせるといったハオルチア本来の姿で育てることはできません。
その点でハオルチアは鉢植えでこそ育てられる植物です。
生長の早い多肉植物ならば2年ほどで植え替えが必要ですが、ハオルチアは多肉植物の中でもとくにゆっくりと生長するので、気に入ったフォルムのまま同じ鉢で長く育てられ、鉢選びにもこだわりがいがあります。
記事の中でもお伝えしましたが、ハオルチアは多肉植物の中では水分を好む種類です。ただ、他の多肉植物と同じように、ずっと湿った環境はよくありません。
ハオルチアを育てるために、特別な鉢を用意する必要はありませんが、鉢底に穴があれば余分な水分が抜けてくれるので、水分調整のストレスがかなり軽減されて気楽に管理できます。
植木鉢選びでは、素材よりも大きさが大切です。
3号サイズ程度のプラスチック鉢に入って売られていることが多いので、3~4号の鉢を中心に、好みの鉢を使いましょう。
ハオルシアは種類が豊富でコレクションしたくなく植物です。
小さめの鉢でお気に入りのものが見つかったら、数個まとめて揃えておくこともおすすめです。

ハオルチアにぴったりな植木鉢ランキング

モスポットシリーズ
ラフなつくりは通気性抜群です。
長年使いこんだような味わいが魅力で、アンティーク調にまとめたいときにもぴったりです。

  • モスポット シリンダー アンティークホワイト
    シリンダータイプは安定感も抜群。
    鉢底石も入れることができる深さのあるフォルムなので、ハオルチアの基本の植え替えができます。

  • モスポット スタンダード
    上に広がるゆとりのあるフォルムのシリーズです。
    ドーム型にまとまるハオルチアのほか上向きに展開される窓の模様を楽しむ品種や切れ長の葉をもつタイプなど、どんなルックスにも合わせやすいスタンダードタイプです。

レト ラウンド 3号
セメントらしい風合いが可愛らしい、手のひらサイズのポットです。
小さなハオルチアにぴったり。すべて受け皿つきです。

カイノ
本物の木でつくった手作りならではのぬくもりあるオブジェ。
木の質感が伝わる、自然風なコーナー作りにお勧めです。

アマテラポット 3号 受け皿付き
細かな土で丁寧に作られたジャパンメイドのポットです。
太めのリムがアクセント、スタンダードなデザインは使いやすさも◎です。
爽やかなシロ、淡いグリーンはとくにハオルチアをきれいに見せるおすすめのカラーです。

 

テラリウム キューブ
角を一か所スライスした、ユニークなデザインのテラリウムです。
斜めに映る景色はのぞき込むような面白さがあります。
開口部が広いので密閉性も少なく、風の流れを好むハオルチアにもぴったり。
ディスプレイのしやすさも◎です。

サボテン多肉植物用土
多肉植物が健康的に育つために、バランスよく配合された用土です。
基本の赤玉土、鹿沼土を主体に、軽石やパーライトなど劣化しにくい用土を混ぜることで土の中の空気を確保。
根が呼吸できないと根腐れしやすいハオルチアにも使いやすい用土です。