果樹の育成に最適な植木鉢!選び方とおすすめ果樹

鉢植えで果樹を育てよう!

「このジャム、家で収穫した実で作ったの~」ちょっとおしゃれで、言ってみたくなるフレーズですよね。
完熟が収穫できることは、自宅で育てるからこその贅沢です。花が咲き、実が色づいていくワクワク感、小さな入れ物をもって、さあ庭へ~そんな情景が目に浮かびます。
なんといっても、通常のグリーンにはない、収穫するという「お楽しみ」が果樹の魅力です。ビタミンカラーやアースカラーのかわいい実がゆれる愛らしい姿は、庭に新しい空気感を吹き込みます。
場所がないからとあきらめないでください。鉢で育てられない果樹はありませんし、鉢だからこそ身近で収穫を楽しむことができるものもたくさんあります。本記事では植木鉢でも育てられるおすすめ果樹と、果樹に最適な植木鉢を厳選してご紹介します。

果樹ってどんな木?

果樹とは


果樹は、2年以上栽培する植物で、果実を食用とするものです。
「くだもののなる木」という表現もありますが、「くだもの」とはよばれない栗や梅なども含み、逆に「くだもの」とよばれているメロンやイチゴ、スイカなどは一年生植物なので含みません。
つる性の植物もあるので、樹木とも限らないのです。
いま、日本には130品目ほどもあるそうです。

果樹の特徴

果樹は花芽ができ、花が咲き、小さな果樹をならせると、日々少しずつ大きくなって自然に落下したり、人によって収穫されたりして一年が終わるライフスタイルをおくっています。
自然の中では、その場所が果樹にとって最適なので勝手に大きくなっていきますが、栽培となるとそうはいきません。
美味しい果実を食べたいという探求心は、果樹をさまざまな場所に運んでいきます。

果樹の種類

果樹は栽培される地域によって熱帯果樹と温帯果樹に分けられます。

熱帯果樹
熱帯・亜熱帯地域原産のトロピカルフルーツで、エキゾチックな香りの実がなります。
熱帯原産でも温帯地域での栽培が一般的になった果樹は含みません。
三大熱帯果樹とよばれるドリアン、マンゴー、マンゴスチンをはじめ、パイナップルやパパイヤ、アボガド、カカオ、ココナッツなどがあります。

温帯果樹
温帯地域で栽培される果樹で、日本各地の露地でも栽培され、口に入る機会も多い果実です。
ミカンなどの柑橘類やリンゴ、ブドウ、ブルーベリー、レモンやキウイ、栗、梅、柿などです。
冬の室内が暖かくなったおかげで、あまり大きくならない熱帯果樹を自宅で育てる人も見られるようになってきました。
熱帯果樹のような寒さや病害虫に弱く、地植えでは栽培の難しい果樹も、移動ができる鉢栽培なら育てることができます。
また、鉢栽培では根が抑制されるので大きさもコンパクトに抑えられ、水分や肥料もコントロールしやすいので、案外うまく育つ果樹も多いのです。

この記事では植木鉢でも育てやすく、グリーンとしても魅力的な果樹をご紹介します。

初心者必見!育てやすい果樹の選び方

果樹の選び方


果樹は花が咲き、実が熟していく過程を一年という大きなスパンの中で繰り返していくので、生育環境が大きく関係します。
寒い地域には、温度の低い場所を好む果樹で、その中でも耐寒性の強い品種というように、環境に合った種類を選ぶことが上手に育てる基本です。
家の近くで売っている果樹は、その地域の気候に合った品種であることが多いので、果樹を購入するときは近隣で買うことをオススメします。
また、小さな苗木ではなく、体力のついた3年生以上の苗を選ぶこともポイントです。
少し値段は高くなりますが、育てやすさは格段に違いますし、収穫までには2~3年は必要なので、購入してすぐに食べることができる可能性もあります。
そして、果樹選びで一番大切なことは、何より自分の食べたいものを育てることです。
せっかくたくさんなっても、観賞用ではもったいないです!

果樹の植え方

植えつけは、夏と厳寒期を除く、3~6月と10~11月に行いましょう。
土と鉢を準備します。手軽に肥料入りの園芸培養土を使って植えつけましょう。
植わっていた鉢の二回りほど大きな鉢に植えます。
水はけが大切なので、鉢底の3~5cmほどは鉢底石を入れましょう。
接ぎ木した苗の場合は、接ぎ木部分が土に隠れると台木になっている植物が生長してしまいますので、接ぎ木部分が土に埋まらないように注意しましょう。

果樹の育て方

おいしい果樹を育てるには、よく日に当てて育てることと、水はけよく管理することが一番の条件です。
これは、すべての果樹に共通することで、べたべたとした環境より、さらっとした環境で育てることが必要です。
ただ、鉢栽培では、植えた器によって乾き方に差が出ます。
果樹はすぐには水切れの影響が出ないので、表面が乾いたらたっぷり与えます。
植物は生きるための一日の活動を午前10時くらいにはほとんど終わらせると言います。
水やりは午前9時くらいまでには終わらせましょう。
冬は一週間~10日に一回ほどで十分です。
また、肥料が切れると極端に生育が鈍ります。
鉢栽培では、水やりのたびに肥料分が鉢底から抜けるので、春と秋には忘れずに置き型肥料を与えましょう。
そして、一定の期間がくると植え替えも必要です。
根がのびのびと生長することで、樹も大きくなります。

育て方のポイント:まとめ

株を元気に育てることが、実を成らせるためには必要です。

  • 地域に合った、3年生以上の苗を選びましょう
  • 日によく当てて育てます、夏の強光線で弱るものもあるので、鉢を移動して対応しましょう
  • 生育期にはしっかり水を与えましょう
  • 肥料は欠かさず与えましょう、花が咲いてきたら、花が終わったら、寒肥(2~3月)

おすすめ果樹


果樹は果実を食べるという目的はもちろんですが、花も樹姿も美しく、長い期間にわたって見て楽しめるものも少なくありません。
「素敵は植木鉢に植えてみたくなる」そんなガーデニング素材にもなる果樹をご紹介します。

おすすめ果樹 1/ブルーベリー

病害虫が少なく、とても育てやすい果樹で、紅葉もきれいです。
半日陰程度なら生育できる小果樹なので、マンションのベランダでも育てることができます。
ブルーベリーは2品種以上植えると実つきがよくなりますが、サザンハイブッシュ系、ノーザンハイブッシュ系は1品種でも実がつきます。

おすすめ果樹 2/レモン

地植えでは巨大になり、寒さや病気にも弱いレモンも、移動ができる鉢栽培なら気軽に育てることができます。
明るい葉も爽やかで、インテリアグリーンとしても注目されています。
根が大きいので大鉢向きです。

おすすめ果樹 3/ビルベリー

紅葉がきれいな果樹です。
とても強健で放任でもすくすく育ち、しかも1本で実がなります。
耐寒気温は-30℃で、寒さに当てないと実がつかないほど強健です。
品のある細かい葉をもつ低木なので、インテリアグリーンの下草としても利用できます。

おすすめ果樹 4/フェイジョア

白い花弁に、赤く長い雄しべの花がとても個性的です。
常緑で厚手の丸葉が密につき、花のない時期もキレイなのでインテリアグリーンとしても人気があります。
南米の熱帯雨林原産なのに、-10℃にも耐えるたくましさ。
秋につけるグリーンの実もおいしく、花、葉、実の三拍子そろった果樹です。

おすすめ果樹 5/オリーブ

ナチュラルでおしゃれで感のある葉が、インテリアグリーンとして大人気です。
実をつけたときの姿もとても絵になります。
オリーブについては、詳しい育て方をこちらの記事でご紹介しています。
たくさん実をつけるコツもご紹介していますので、是非お立ち寄りください。

果樹に最適な植木鉢とは


果樹は収穫することを目的に育てたいので、一般的な植物以上に木が元気であることが大切です。
実がなるまでには、長い準備期間があって、その間、順調に生長することで実ができます。
記事でもお伝えしましたが、果樹は水はけよく管理することが大切です。
そのため植木鉢も、水はけのよい素材で、根の伸びるスペースを十分に確保することが大切になります。
果樹の植木鉢には、温度、湿度が調整可能な素焼き鉢で、なるべく根がまっすぐ伸びるような深さのあるポットがおすすめです。
元のサイズの2サイズ以上大きなポットに植えつけます。
2年生苗ですと10号鉢(直径30cm)くらいが適当です。
鉢のサイズが大きくなるほど木も大きくなり、実も多くつきますが、4年ほどたってそれ以上大きくしたくないときには、古い根を取り除いて新しい用土を入れることで植木鉢の大きさはそのままで根を活性化させることができます。
鉢底には排水をよくするために3~5cm鉢底石を入れましょう。
木イチゴやビルベリー、スグリのような低木は小さなキューブ型に植えるととてもキュートで、収穫もしやすいのでオススメです。
植木鉢の縁にフック付きのブリキポットを引っ掛けておくと、小さな実を収穫するとき便利ですし、とても可愛らしいコーナーになります。

果樹にぴったりな植木鉢ランキング

カルモー FR1
肉厚なテラコッタなので、風通しのよい場所でも安定しています。
水はけや通気性もよく、果樹の好む環境とマッチします。
中型~最大109cmまでサイズバリエーションも豊富なので、好みのサイズが見つかるはずです。

テラアスタ シーリス
モヤがかかったようなアンティークの風合いがお洒落で、土も十分に入るので安定感も抜群です。
レモンなどのほか、ブルーベリーのような株立ち樹形の果樹やブドウなどつる性の果樹まで、幅広く利用できます。

イタリアンテラコッタ シリンドロ
飽きのこないシンプルなデザインのテラコッタポットで、シリンダー型のどっしりとしたフォルムは強風にも強く、安定感があります。
小型~大型サイズまで、豊富なサイズバリエーションが揃います。

プラスタ ナーセリー ポット
大型で軽量のプラスチックプランターシリーズ、プラスタ。
その中でも、ナーセリー ポットはハンドル付きで、持ち運びしやすくとても便利。
根が伸びるための深さも十分あるので、果樹にはぴったりです。

ジンクポット ヒルダ(楽天店)
フックのついたブリキのポットです。
フック部分の幅は手で調整可能な硬さなので、果樹を植えた植木鉢の縁に掛けておくと収穫のときとても便利です。
直径9cm、11 cm、12cmの3サイズ展開。