基本は乾かし気味ですが・・・
冬でも晴天が続くと、鉢植えは乾燥します。
冬は休眠中の植物も多く、それほど水分は必要ありませんが、用土が完全に乾き切ってしまわないように注意します。
屋外はとても寒く、水をあげると凍ってしまいそうでかわいそうにも思いますが、乾いた寒風で植木鉢の水分は不足しがちです。
とくに冬も葉のある植物は、しっかりした水やりが必要です。
地中で休眠している種類は、日陰の寒風が当たらない場所に置くのが安全です。
霜よけフレームなどに入れている場合は、乾きすぎる場合があるので注意しましょう。
室内で管理している熱帯性の観葉植物は、ほとんどの植物が休眠期です。
水もそんなに必要としないので、水やりの回数を抑え、乾燥気味に管理するのが基本です。
水やりは気温が上がってから

冬の間は、日が昇ってこれから気温が上がっていく時間帯に与えるのがベスト。
午前中の昼頃までには与え、夕方以降には水分が残らないような水やりが最適です。
とくに寒い地域は残った水分が凍ってしまうこともあり、植物にはよくありません。
気温の低い早朝や夕方以降に与えると、冷えて根に負担がかかります。
多くの植物は休眠期なので、表土が乾いてから2~3日待って水を与えるくらいでちょうどよいかもしれません。
持ち上げられるコンテナなら、持ち上げて軽さを感じるくらいになってから与えるようにしましょう。
植物の種類別、冬の水やりのポイント
- 観葉植物
観葉植物の生長期は春から秋。
盛んに水を与えることで新鮮な酸素を取り込み、ぐっと大きくなります。
生育の緩慢な冬は水分もあまり要求しません。
ジメジメと湿った状態が続くとかえって根を傷めてしまうので、水は与え過ぎないように注意しましょう。
生育のサイクルに合わせて水分管理することは植物のお世話の基本。
「水やり3年」といわれるように、水やりはとても加減が難しい作業ですが、タイミングは植物が教えてくれます。
基本情報を押さえつつ、日々植物の様子を見ながら植物ごとに水やりのタイミングを見つけていきましょう。 - 多肉植物
乾燥を好む多肉植物も生育期が冬になるアエオニウムやコノフィツム、リトープスなど「冬型」を除いて休眠期です。
凍ってしまわないようにじっと耐えている時期ですので、そっと見守ることが大切です。
多肉植物は成長期に合わせて冬型、夏型、春秋型の3つのタイプに分類され、水やりの仕方も異なります。
タイプ別の特徴や詳しい育て方は、別のカテゴリーを用意しておりますので、こちらをご覧ください。 - シダ植物
水分を好み、水が切れると葉がチリチリに枯れこんでしまうシダ植物も、秋から少しずつ水やり回数を減らし、冬は乾燥気味に管理します。
霧吹きで葉に水分を与える「葉水」も乾燥に敏感な新芽が出てくる時期ではありませんので、省いてよい作業です。
エアコンの風が当たらないような場所で管理しましょう。 - エアープランツ
葉から水分を取り込めることが最大の特徴であるエアープランツ。
葉の表面にあるトリコローム(毛状突起)という器官がその助けをしています。
乾燥に耐える能力を持っているので、めったなことでは枯れませんが、自生地は雨の少ない乾燥地帯から高原地帯、多雨林地帯などさまざま。
本来は水が大好きで、夕方から朝にかけての夜霧から水分を得ようと夜に気孔が開く性質です。
ただ、その性質に合わせて冬も夕方に水を与えると夜冷えて植物を傷めることがあるので、冬は朝あげた方がベター。
水滴が体に溜まらないように、しっかりと水切りします。
乾燥した暖かい部屋では、冬も週に2度程度は水やりしましょう。 - シクラメンなど底面給水鉢の場合
冬の室内で楽しむ花鉢の代表であるシクラメンやベコニアは、底面から水を吸わせる構造を持つ底面給水鉢が一般的です。
水を貯めておける水槽を持った鉢と、植物が植えてある下から水を吸い上げる機能を持った鉢の二重構造になっています。
水槽の水が減ったら給水穴から水を注ぎますが、水の量は8割ほどにとどめて必ず空気の層を残すことがポイント。
とくに鉢底から垂れ下がるヒモから水を吸い上げる毛細管現象を利用するタイプは、空気層を作ることで若干乾いた場所ができ必要以上の水分を与えずに済むだけでなく、必要な時には新鮮な空気を含んだ水を効率的に吸い上げさせる効果もあります。
冬の水やり まとめ
- 屋外では葉がある植物はしっかりと、葉のないものは乾燥気味に
- 室内の植物は乾燥気味に
- 水やりは気温の上がっていく時間帯に
- 日々植物を観察することで水やりのタイミングを見つけよう
冬の水やりにおすすめのアイテムランキング

ココファイバー
ふんわりとほぐして使う、天然ココヤシのマルチング資材です。
冬には霜よけにも効果的。実用性とインテリア性を兼ね備えたアイテムです。
土色に近いナチュラル、明るいカラーのベージュの2色展開。
植木鉢の色や葉色に合わせてお選びいただけます。

サンディス レクト 60
鉢栽培では、寒風によって植木鉢が冷やされて根が傷むことや夏の強光線から根を守るために植木鉢を二重にすることがよくありますが、レクトタイプの鉢があるととても便利。
気候のよい季節には植栽スペースに、真夏や真冬にはお洒落な鉢カバーとして利用することができます。

PE 防水インナーポット
プラスチック鉢に植わっている観葉植物を鉢カバーにセットするとき、水漏れを防ぐために使うポリエチレン製のポットです。
見にくい鉢底に受け皿をセットするよりも手軽で機能的。
水漏れの心配もなく、忙しい時には水を貯めておくこともできます。
これがあれば、お気に入りの植木鉢を鉢カバーとして転用することもできます。
取っ手付きなので取り外しも簡単です。